シムシティ2000 調査研究室 「その8 発電所の実出力」

発電所出力の謎

発電所の出力は、ゲーム中では現実の単位であるメガワットで表記されていますが、様々な検証を繰り返すうち、発電所同士の公称出力(Mw)と実際の出力(タイル数)の関係がかみ合わないことがわかってきました。

発電所の実出力について(一般の発電所編)

先の調査で、どんな建物でも消費電力は一律ということがわかったので、マップに1x1の建物(ポンプ)を敷き詰めて行き、各発電所が実際に供給可能なタイル数(実出力)をひたすら調べていきました。

まずは、発電量が天候に左右されない発電所から調べたところ、以下のようなデータが得られました。

発電所名 建設費用(a) 公称出力(b) 実出力(c) (d) (e)
石炭発電所 $4,000 200Mw 704タイル 5.68 3.52
水力発電所 $400 20Mw 40タイル 10.00 2.00
石油発電所 $6,600 220Mw 768タイル 8.59 3.49
ガス発電所 $2,000 50Mw 176タイル 11.36 3.52
原子力発電所 $15,000 500Mw 1,776タイル 8.45 3.55
マイクロ波発電所 $28,000 1,600Mw 5,680タイル 4.93 3.55
核融合発電所 $40,000 2,500Mw 8,880タイル 4.50 3.55

(d)…a / c = 1タイルあたりの電力供給費用
(e)…c / b = 1Mwあたりの電力供給タイル数

実出力はどれも半端な値にに見えますが、16進数に直すと比較的キリのよい値になります。
(例:原発:1,776(10進)→6F0(16進)タイル、石油:768(10進)→300(16進)タイル)

ここで注目したいのは、(e)の1Mw当たりの電力供給タイル数の値です。どういうわけか、このゲームのMwという単位は、発電所によってその基準が微妙に異なっています。幸い、殆どの発電所は、1Mwあたりの電力供給タイル数が3.49~3.55と近似の値に収まっているので、これらの発電所同士ならば、Mwを用いた性能比較を行っても殆ど問題はありません。

問題はあまりにもかけ離れた値をとる水力発電所です。

水力発電所のスペック詐欺

カタログ通りに行けば、10基の水力発電所を用意すれば、1基の石炭発電所に相当する電力を供給できるのですが、実際のところは石炭(704タイル)の半分ちょっと(400タイル)しか電力を供給できません。もはや詐欺と言えます。

ただ、水力の性能はそれ以外にも寿命が半永久という利点があるので、言うほど優れた発電能力を持たないにせよ、依然として有力な発電所の一つであることは間違いないでしょう。 

発電所の実出力について(風力・ソーラー発電所編)

続いて発電量に振れ幅のある、風力・ソーラー発電所の検証です。

今回は出力の検証だけ

風力・ソーラー発電所は、天候によって出力が左右されるとゲーム中の説明には書いてあります。

今回いろいろ検証しましたが、天候と発電所の出力の関係は単純なものではないようで、どのような関係があるかははっきりとした答えは出せませんでした。

ひとまずこのページでは、天候と発電量の詳しい関係は後回しにして、単純に最大・最小出力について述べることにします。天候は今後の課題です。(´Д`;)

風力発電所

風力発電所は、設置場所の標高と、天候によって出力が左右されます。

標高別に発電所の出力を検証するため、標高0~30レベルまで続く段々のマップを作り、発電所とポンプを配置してそれぞれの最大・最小出力を検証しました。

すると、以下のようなデータが得られました。

標高
(段数)
標高
(ft
実出力(タイル)
最小 最大
0 -150 0 3 3
1 -50 0 3 3
2 50 1 4 3
3 150 1 4 3
4 250 2 5 3
5 350 2 5 3
(中略)
26 2450 13 16 3
27 2550 13 16 3
28 2650 14 17 3
29 2750 14 17 3
30 2850 15 18 3

※標高のフィート数は、地形編集時に海抜高を変更しなかった場合の参考値です。海抜を変更した場合、この限りではありません。なお、海抜の変化による発電量の変化はありません。

この表を見てみると、標高は2レベル上がることに最低供給可能タイルが1づつ増えることと、それとは別にランダム(天候)に0~3タイル出力が加味されることがわかります。

よって、風力発電所の出力は、「基本出力(標高により変化)+天候値(+0~3)」となります。

天候の影響は基本出力に影響しないので、発電所を高所に建てるほど、供給電力も安定します。

ソーラー発電所

10年間(120ヶ月)に渡って、ポンプを用いた発電量の検証を行いました。結果は以下の通りです。

最大値:178タイル
最低値:119タイル
平均値:149.6タイル

グラフを見ると、発電量に相当な振れ幅があることがわかります。この様子を見る限り、発電量の最大値と最小値は、もっと上下する可能性が高いです。調査年数が不十分な感は否めませんが、10年間のデータを採るだけでも相当な苦労だったので、おおよその値と言うことで、ひとまず妥協しています。

出力の変化は完全にランダムと言うわけではなく、一定の周期で上下しているようですが、天候とのはっきりとした関連性は先述の通りつかむことはできませんでした。

おおよそですが、以上の検証の結果から、ソーラー発電所の発電量は「平均は約150タイル、振れ幅は約180~120タイル」と言うことができるでしょう。

まとめ

今回の検証からは、以下のようなことがわかりました。

  • 発電所出力のMw表記はあくまで参考程度のもので、実際の出力を表したものではない。
  • 水力発電所の実際の出力はそこまで大きくない。
  • 風力発電所は高所にあるほど電力供給が増加・安定。
  • ソーラー発電所の出力は極めて不安定。約180~120タイル程度の電力を供給。

今回の検証は、なかなか面白い結果が得られました。水力発電所の実際の出力がここまで少ないと、今まで唱えられていた水力発電所最強説がひっくり返るかもしれません。

風力・ソーラー発電所の出力の天候との関係は、今回調べた限りでは解明しきれませんでした。ゲーム中の天候表記とはっきり連動していないので、いまいち関連性が不明確です。今後の研究課題は山積です。

初版:2014年11月11日
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