シムシティ2000 調査研究室 「その7 建物の電力消費量」

シムシティ2000には、様々な種類、大きさの建物がありますが、建物の種類によって、電力の消費量に差はあるのでしょうか?そこで、各建物の電力消費量を検証してみることにしました。

検証

まず、水力発電所1基を建設し、画像のような1x1の建物を並べた都市に最大で何タイルの電力を供給することができるか調査しました。

調査の結果、1x1の建物であれば、住宅・商業・工業どれも供給量は変わりませんでした。その他の1x1の建物であるポンプ場を建設してみましたが、どんな建物でも最大供給量は39棟(39タイル)となりました。

※ 公園、送電線を除きます。公園は、電力を消費しないだけでなく、電気の通電自体しません。これは3x3の大公園も同様です。また、送電線は電気を通しますが、いくら伸ばそうと電力を消費しません。

続いて、2x2以上の建物と1x1の建物を組み合わせて最大供給量を調査しました。
また、1x1の時と同様に、同面積の建物内での電力消費量の差(例:警察署と学校)も同時に検証しましたが、こちらは1x1同様結果は変わりませんでした。

2x2の場合

  • パターン1
    2x2…9棟(36タイル)
    1x1…3棟(3タイル)
    計39タイル
  • パターン2
    2x2…10棟(40タイル)
    計40タイル

3x3の場合

  • パターン1
    3x3…4棟(36タイル)、1x1…3棟(3タイル)
    計39タイル
  • パターン2
    3x3…5棟(45タイル)
    計45タイル

4x4の場合

  • パターン1
    4x4…4棟(36タイル)、1x1…7棟(7タイル)
    計39タイル
  • パターン2
    4x4…3棟(48タイル)
    計48タイル

この結果を見ると、パターン1を見る限りは、電力の供給タイル数は一律39タイルのようですが、複数タイルのみで構成されるパターン2は、まちまちな結果となりました。

ですが、パターン2でも1と同様に、実質的な電力供給タイル数は39タイルとなっています。

パターン2の建物の電力供給の有無を、全体マップからよく調べてみると、一見電力供給済みに見える建物内にも「電力供給なし」のタイルが存在することがわかります。電力を供給できているタイルを数えてみても、やはり39タイルです。

複数タイルの建物の場合、1タイルでも電力が供給されていれば、おまけで電力供給済み判定にしてしまうようです。半端な電力供給が行われている建物は、正常に機能するか気になるところですが、少なくとも警察署・消防署は電力の完全供給時と同様に機能しています。

実は発電所も電力を消費?

その他、後の話に続くのですが、水力発電所以外でも電力供給量の検証を行っていたところ、発電所自体も電力を消費する可能性が濃厚となりました。

理由としては、供給可能タイル数に発電所のタイル数を加えてやると、キリの良い数字になることや、風力発電所に停電状態が存在することです。キリの良い値は、おそらく開発側で設定された値だと思うのですが…。 

上の検証では、供給可能タイル数を39タイルとしていますが、実際の発電量は発電所1タイル分を加えた40タイルになります。

まとめ

今回の検証からは、以下のようなことがわかりました。

  • 建物の電力消費量は基本的に一律。
  • 複数タイル建物は、1タイルでも給電されていればOK!
  • 発電所も電力を消費する。

単純なようで、意外と複雑な処理が行われているシムシティ2000ですが、電力消費量の計算に関しては、比較的シンプルなシミュレーションが行われていました。

初版:2014年11月11日
第二版:2014年12月21日(誤字や画像抜けの修正)

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